食糧人類-特別編-2話無料ネタバレ画バレ感想:実験台
食糧人類-Starving Anonymous-[出張版]
ー工場ー
ここ、偽プーマ工場なんだ… 黒猫が不吉。
ー休憩中ー
「『日本では年間10万人程度の行方不明者が出る』んだってよー」先輩だろうか。前髪が禿げ上がっている小太りのおっさんがスマホ画面に集中しながら何気なく言った。
「…はぁ」
「でな」指をさし、エンジンのかかる先輩。平泉成にしか見えないw
「その内80%は見つかんだってさ。でも残りの20%は出てこないってよ。」生きた人間かそれとも死体か…
「そうですかぁ」
「あーあ、俺も蒸発してぇ〜〜〜〜」ん〜と伸びをするおっさん。
しろしろ
(そして、その不愉快な面を二度と見せるな)
「オイ 早くしろって!」こちらも、帽子・マスクバッチリ装備の先輩に急かされ、「すみません!」とついていく。
「お前、バイトだからってチンタラしてんじゃねぇぞ。」
「スミマセン」
ゴオオオと業務用ミキサーが音を立てて回っていた。
(つか死ね 今死ね)ストレスたまりすぎ。
事務室のロッカー
「大津さぁん」西島は、関わりたくないはずのおっさんを呼ぶ。
「あぁん?」作業着の上を脱ぎ、着替え途中の大津が振り返った。
「あのー今さらですけど…ここで作ってる物ってなんですか?やっぱジュースですかね?スポドリとか。それとも薬か何か?」切り込んだ。
ココで俺が作ってんのはな…
はんこ注射w 競馬クズだったか…
「いやいやそーゆーことじゃなくて」
(オッサンから「社長に聞け」というありがたいお言葉を頂いた。馬に蹴り殺されろ。)
帰り道、ゴウンゴウンとなる工場の外、大きなタンクローリーのそばを通る。
(しかし、よくわからんなよなー…というのも、普通…ジュースにせよなんにせよ、こーゆー工場で作られる物は出荷される時ボトルに詰められた出て行くのに)
(なのに)
ゴウンゴウン
(出ていく時は あーしてタンクローリーに入れられて出て行くんだよなー。万里の長城作りでさえ 作業内容を伝えて動機の維持に努めたって話だ。作業員に何作ってるか把握させたほうが作業効率が上がろうってモンだが…)
(…まぁイイけどね。)
そんな事を考えながら歩を進めて行く。
近くには上から太いパイプを通してタンクに液体を入れる作業員。
「あっ」
「え?」
西島が目にしたものは…
猫島!
アオオオオオオ ミャウウウウン と狂ったような鳴き声を上げる猫たちは、こぼれた液体をペチャペチャと必死に舐めている。またたびジュース工場説 。
「うわぁ…」異様な光景。
ミャアアオオ ニャアアアという鳴き声の中、粗相をした作業員は、「コラーッ シッシッ」
(驚いた…なんだこの猫の数…そんなにウマいのか?)
「くっそ…」タンクローリーから降りる作業員。
ミャアアウウウン ニャオオオ
「オラァッ どけよ 車出せねぇだろ!!」ドカと猫の腹を思い切り蹴る。動物愛護団体が黙っちゃいないだろう。
(…と怒鳴られても)ペチャペチャペチャ
(なんなんだ?なぜそんなに…)
夜道を歩く西島。
道路には…
竹達…でぶにゃん!
翌日の事務室
「イヤ 本当に凄いんですよ大津さん!ビックリするような太った猫がゴロゴロいるんです。どう見ても、アレは昨日のアレをナメてたのが原因としか。」こいつには大津しかいないのだろうか。
「西島くん、根も葉もないことばっか言ってると、風評被害で訴えられるんだからな。しっかりしないと来年も浪人しちゃうゾ。」西島は苦い表情をした。”来年”というものがありますように。
(上等だ。訴えられるなら訴えてもらおうじゃないか。コッチは証拠を集めるまでだ。)
狭いアパートの部屋でリュックをごそごそする西島。机の上にはペットのケージが置いてある。
目を盗んで
メントスコーラやりまぁす!
キュッとキャップをひねり、トクトクトクと給水器に液体を注ぐ。
(といったわけで、お前には実験台になってもらう。悪く思うなよ。)
ケージの中には可愛らしい白ネズミがいた。
カチャカチャとセット。
(しかしながら、勉強もせずにこんなことをしてて良いのだろーか。)バイト浪人生の誘惑。
ケージ越しには本棚に並ぶ参考書がずらり。
チャート式、早麦田、同集英、講談大…途中から出版社w
「…マジかよ。全部空けちまった…」殻になったペットボトルを確認する。給水器に何度か継ぎ足してる時点で予測はできただろう。
…で
マギー審司かよw種もしかけもあって欲しい…
(こんなこと…あんのか?) 休みもせずチュッチュッチュッと飲む可愛らしいデブネズミ。
(全部空いた…) チュッ
(さぁ どうする?もうないぞ。)
給水器から口を話したネズミ。
ガンッ! ラッタのとっしん!
もう動けるスペースなどほぼないプラスチックのケージの中で、めいっぱい揺らす。
「うわっ」ガタガタ
「なっ…ちょっ…やめろって、やめろよ!!」ガタガタガタ
安アパートに音が響き渡る。ハアハア
なんだ…コレ…
捨て身タックル… グロくてトリミング
事務室
「オーイ 大津さーん。ちょっと『ゆりかご』さんトコに行ってもらえるー?」黒スーツの男が話しかける。
「わかりましたー。」
「あの…納入先に行くんですよね。俺も行ってイイっすか?」西島は好奇心をとめられない。
オオオオオオ 走る車には運転する大津と助手席に座る西島がいた。
(あんな超高カロリーでアホみたいに依存性の高い物、どこでどうやって誰が使うんだ?とにかく気になる。)
ーゆりかごー
え?ココは確か…使用済みの核燃料を処分する…
助手席の窓から下から覗くように確認する。
(なんだってこんな場所に…)
ー男子トイレ前ー
(オッサン遅ぇなぁ…じゃあ…ちょっとだけ散策に。)ちょっとだけ…か。
長い廊下をキョロキョロと進む西島。
突然止まり、西島の目が恐怖と驚愕を目が訴える。
なんだただの相撲部屋か! 序盤を盛り上げたあのシーンが蘇る
なっ…なんだコリャ…
「西島くぅん。見たのぉ?」背後からの強烈な殺気。
「おっ…大津さん…コレ…」振り向き訪ねきる前にグッと襟首を捕まれ、ドンッと部屋に押し込まれる。
「…え?なんスか?」尻もちをつく西島。
ガッと口にホースを突っ込まれる。
「ダメだよぉぉ。西島くぅぅん。勝手に動き回っちゃ…」
わ…わかっ…た…いろいろなことがわかった…
けど
画像引用元:https://goo.gl/T8dEgP
以上、食料人類-Starving Anonymous-[特別編]第2話のネタバレをお送りしました!
感想・考察
ジュースで完敗回でした。本編や特別編1話から大体の流れは予測ついたので、食糧人類好きがちょろっと見る感覚でいきましょう。
今回の主人公西島は心が荒んでいる裏の姿が濃い人間でしたね。それもそのはず彼は浪人生という立場でバイトをしています。目指す大学は「早麦田」あたりということできっと早稲田クラスでしょう。ということは現在もそこそこ賢く、しかし浪人生ということにコンプレックスとストレスを溜めているように感じます。「こんなくたびれたおっさんに指図されるような人間じゃねぇんだよ」というのが心の声に出ていますね。いくら金を稼ぐためだけとはいえ、何をしているのか何のためにやっているかもわからずに働くことは特にこのタイプの人間には難しそうです。猫中毒事件を目にしてしまったが最後、疑問を解決するための行動がどれほど危険なことかも知らずにどんどん自らを危険な方向へ導いています。ラット実験なんか大学進学してからやりゃあ良いものを、早めるもんだから寿命も早めてしまって…リアル「ゆりかごから墓場まで」でした。
それにしてもラットはジュースがなくなり狂って自滅していましたけど、猫とカズはそういうことはなく、ただ太り、カズに至ってはプラスアホになるという未だ弾薬症状の統一性を見いだせないなというところです。とはいえ、ジュースが出てくるのも本編のはじめくらいなので今後にはあまり関係がないような気もします。
ちなみに、第1話との共通点は、好奇心旺盛な若者従業員が思考を止めてしまったオッサンに潰されるというところではないでしょうか。なんとも胸糞です。このように消されていった者は数知れずなのでしょう。
第3話が更新されることは今のところなさそうですが、その時にはどんな従業員が出てくるのでしょうか?生殖種だったらエグそうだ…次回は本編を更新します。第38話に続く!