生贄投票34話無料ネタバレ感想:償い
犯人毛利祐美の過去…
ー下校時ー
「さようならー」
ハハハハという笑い声、「やだ〜も〜〜」友達同士の会話。
階段に響き渡る「ギャハハハ」「えーうそー?」「じゃあああとでねー」「バイバーイ」
しかし一人で下る髪の短い生徒は対照的で、陰に包まれていた。
通り過ぎれば一人の男子生徒が
「おいアレ…」
闇落ちキューピーw いや階段落ちか。
そのまま前のめりに倒れ、顔面を床に思い切り打ち付けた。
ランドセルの中身がばらまかれる。
「あー…ゴメン!足がすべったぁ〜〜〜」憎たらしい顔が見下す。
「『宮前菌』が移っちゃったかも」お前から菌に飛び込むからだろw
友達と共にギャハハハと消えていく。
「どうしたの?」声の方を見上げると、そこには和泉節子のようなオバハン先生が書類片手に仏頂面。
「何かあった?」死んだような目。
「いいえ…何もありません。」宮前裕美は俯きがちに返答した。
「あら、そう」二人はすれ違い、先生はそのまま階段を上っていった。
なんの変哲もない一軒のアパート
裕美が帰宅すると、玄関ではヒールと男の革靴がお出迎え。
「あの子ならまだ大丈夫よ。いいじゃないねぇ…」
「ククッ…しょうがねぇな。」ママ積極的wゲス展開としてはよくあるパターンだな。
…
宮前は、ゴミ袋が散乱する玄関を後にし、近所の橋の上で一休み。
あれ?
「こ…こんばんは。」宮前は照れて目線を上げられない。
「こんばんは」二階堂ありさはしゃがみ、優しく挨拶する。
ー二階堂家ー
机に向かう二人。ありさが裕美の勉強を教えていた。
「祐美ちゃん」帰り際の裕美が振り向く。「明日もおいで」
「うん…」ありさちゃんだけは私を人間扱いしてくれた。
そして月日が経ち…
ー廊下ー
ありさちゃんっ
は?「ちゃん」づけ?とか言わないかなwこの頃の裕美かわいいじゃん。
「裕美ちゃん?気がつかなかった。」近づくありさ。
「引越しして、母が再婚したから名字が毛利に変わって…」おっ、あの革靴の男かなw
二人は笑顔で手を取り合い、こうして感動の再会を果たした。
「みんな今日も一日がんばろ〜〜〜〜」二階堂ありさの新任生活が始まる。
ー教室ー
「ねぇねぇあいつ…ウザくない?」あーゆー女が一番嫌いなのよ。なんとかなんない?」入山環奈が吠える。懐かしいなぁ環奈。
すると玉森はスマホを取り出し、
「マインで最近出回ってるんだけど…体育教師の高崎と二人で歩いてるところ撮った奴がいてさ。ネットで盛り上がってるぜ」同僚なら普通だろwネットで騒ぐレベルか?
これを聞いた入山環奈の反応は?
ふぅん…
それを言う資格ないと思いませんかー?ちゃんと教師してればいいだろうよ。
「入山さん…多分それは誤解だよ。二階堂先生はそんなんじゃないよ…」恐る恐るの裕美。よく言ったな。
「こんな女には私たちで、社会的制裁を与えてやって、目を覚ましてもらいましょう〜」環奈が言うことを聞くはずもない。
「入山さん、だから…」さらに食いつく裕美。
「知らねーよ。昔、家が近所だったとかどーでもいい。今あんたはどっちを選ぶかよ。小学校の時のあだ名、広めてやろうか?」気になるw小学校からの仲ってのは厄介だな。
「!」裕美は顔から汗を吹き出し、固まった。
某ネット掲示板では…
【私立柳沢高校 現役女教師 昼間から淫行三昧】
1.マジか…
2.S◯X S◯X S◯X S◯X S◯X S◯X S◯X S◯X S◯X S◯X
二人が歩いている写真だけでこれだけの盛り上がりを見せていた。
勢いは増すばかりで、例の「精○ちょーだい」アイコラは、学校の掲示板に貼り連ねられる。
ー教室内ー
二階堂家へ向かい走ってくる人物…
「ありさちゃん」裕美だ!
庭にいたのは、前の彼女とは似ても似つかない二階堂ありさの姿。髪はボサボサ、頰は痩せこけ、裸足…手にポリタンクを持っている。
「裕美ちゃん、ありさが…ありさが…」ありさの母は飛び出さんばかりの眼球から涙を流し、鬼気迫る表情で叫んでいた。
ありさの顔は濡れている。
「ありさちゃんっ!やめてっ!わ…私がなんとかするから…早まらないで」制止を試みる裕美。しかし…
裕美の顔は引きつったまま動かない。
ボッとありさの下から炎が巻き起こる。
「ありさーっ」母は口を両手で覆う。
バチバチという音、渦巻く黒煙。もうありさの姿をみて取れることはできない。
腰を抜かした裕美と崩れる母の側で聞こえた最期の声は、
「はははっ…綺麗…」
裕美の壮絶な経験…そして、今
「…」無言で、意志の固い表情をする美奈都。
「な…なぜだ!?」叫ぶのは金田。
笑顔で彼の方を振り向く裕美。
「なぜこんなことをする?何が目的なんだ!?」わかりやすい展開だなw
しかし、裕美は背を向ける。
「おいっ!無視すんな」
倉庫で何やらゴソゴソとやり始めた裕美に、金田は近づく。
「てめぇなんとか言えよ!」
その瞬間、金田にバシャっと何かがかかる。目の前にはポリタンクを持つ裕美がにっこり。
「な…?」状況が掴めない金田。その間も裕美は液体をバシャバシャと撒き散らしていく。
バシャ「キャア」他の女子にもかかった。
裕美を中心として弧を描くように撒かれる液体。
金田は察する。「この匂い…灯油…?」
シュボッ マッチが擦られ、投げられる。
ボッ
「こっちまで引火するぞ。」
「逃げろ」
慌てる生徒たち。しかし、美奈都はどっしりとその場に構えていた。
灯油を頭から被る裕美。夜空を仰ぐ。
「二階堂先生、あなたの代わりに復讐を果たしました。」
「誰か!通報しろ!」携帯使えんのかなw
「ヒー助けてー」あたりは騒然。
「あの時、二階堂先生を見捨てた私の償いです。最後に死んでお詫びを…」
あの時のようにゴオオオオと燃え盛る火を見る。
裕美は、ついに…
バッ
百合…!?悪くないな。
「そんな簡単に終わりにしないでよ!!」だいぶ複雑だけどなw
「今治さん…?」
ボウッ 屋上の延焼は止まらない。
以上、生贄投票第34話ネタバレでした!
画像引用元:https://goo.gl/T8dEgP
感想・考察
加油回でした。それまでの話から裕美の生い立ちは想像付いていたので回想シーンに目新しさは少なかったです。しかし、焼身自殺を目の当たりにしているとはなかなかエグいですよね…それを救えなかった、いや救うことをやめてしまったと感じている裕美は自分に責任を感じています。しかし、元を辿れば3-Cのイジメのせいだとなるのは当然のことで、これはイジメられていた経験のある裕美は誰よりも増して感じていたでしょう。特に1話で大活躍(?)の入山環奈は、幼い頃からの知り合い…というか多分裕美のことをいじめてましたよね。二階堂ありさに対しても主犯だったことを考えると相当憎んでいたことでしょう。だから、生贄投票のコンセプトは入山が口にした「社会的死」に設定していますし、"社会的"にも関わらず、初っ端から本当の死まで与えています。もちろん偶然の可能性もありますが、イジメナンバー2の玉森が直接殺されていることからしても…ね。破滅的な思考に陥っている裕美は、あの時のありさに重ねるかのごとく灯油手法で周りを巻き込み終わらせるつもりです。それが償いになるのかもわからないけれど、そうせざるを得ないような引力を感じます。かつての美奈都だって、玉森が死んだ際に犯人を殺して自分も死んでやえるという勢いになっていました。だからこそ、裕美を説得できるのは美奈都しかいないのかもしれません。焼け具合を考えるともう助かりそうもないぐらいの規模ですが、一体どうなる…?次回、第35話に続く!