食糧人類20話無料ネタバレ画バレ感想:唯一の成功例
前回までのあらすじ
男子高校生の伊江(いえ)は、ある日謎の巨大施設へ拉致される。そこで出会った山引(やまびき)、ナツネと共に行動するが、カマキリのような怪物の人食い現場を目撃。ナツネは運悪くカマキリに食われ…たのになぜ生きている?理由は彼の回想に移る。彼は施設の検体である母親譲りの特殊な能力を持っており、警察に目をつけられたのだ。しかしナツネはアパートの窓からダイブ!
ネタバレ
バッ!ナツネ母の絡みつき攻撃を払いながら「クソッ」と言う津島と後輩は、窓の方に視線を向け、ダダダダと駆けて行く。下を覗くと…キキーッバンッガシャ
…!!
落ちて轢かれてオーバーキル! 応援で駆けつけたパトカーだと思うけど、アパートの前で車を寄せていた状態っぽいから、後輪で踏みつけるには至らないような…わざとか。
運転手の警官はエアーバッグに顔を埋めて気絶しているようだった。
「あ~あ、落っこったトコに車が来て…か?こりゃダメだろ…」後輩は諦めムード。しかし、津島はダッ!と玄関方向へ。「早く来い!逃げられちまうぞ。」「ハァ!?誰にスか?」認識に差があるらしい。
ハアハアハア 団地の階段を下り切る二人。「うわっ…中の奴気絶しちゃってるじゃないスか。オイ大丈夫か?オーイ大丈夫かー!?オーイ!!」ドンドンとパトカーの窓を叩く後輩。しかし津島が着目したのは、ナツネの下半身。車の下を覗くと、
「クソッいねぇ!!オイ早く応援を呼べ!!」あ…検分スね。
「バカ野郎!!逃げられたんだよ!!捜すんだよ!!」え…?誰に?
ぐっ…
捕獲対象:逃げる上半身!後輩は「完全増殖種」の詳細について聞かされていないのかな。知っているのは上層部だけか、あるいは津島の勘が良いのか…
側溝の下、どぶの中。ザバッザバッチャプチャプ…ハアハア…匍匐前進をするナツネ。ズルッズルッと引きずるのはむき出しの大腸だ。いたい…いたいけど…にげなきゃ、にげなきゃ。ママにいわれたんだ。にげろっていわれたんだ。進んで行くと、上から光が差す。あれ?いたくない…その光が映し出したのは、再生する下半身。
ハア…
光の当たる位置!股間…日光浴びると再生が早いとかなのかな?だとすると施設でカマキリに喰われたナツネの再生能力はいかに…
―数年後―
オォォ、ドドド、ガガガ、工事現場で誘導灯を持つおっさんは、「すみません、迂回お願いしまーす。」業務中だ。すると、背後から青年が尋ねる。
「アンタ…津島さんだろ?」
「?」振り返ったヘルメット姿のおっさんは、皺だらけで、無精ひげを携えていた。
ガァァァドドドドド、パパーパァーンパパーッ。車のクラクションが鳴り響く。
「オーイ!!誘導員ーっどこ行ったー!?ったくよー何してんだよ。あれぇ?」
側溝の上に落ちている一つの誘導灯が、怪しい光を放っていた。
工事現場の裏では、ドサッ。青年に押されたことにより尻もちを搗く誘導員。
「何すんだよ!俺ぁ持ち場を離れる訳にゃいかねんだよ。クビになったらどーしてくれんだよ。」
「久しぶりだな」
ハァ?
読モですか?だとしたら有名人を気取りすぎだが、イケメンなのは確か。
誘導員は思い出す。毛布にくるまったいつかの少年を。
「!!あ…お前あん時のっ…あん時ゃどこ逃げやがったんだ!手前ェ逃がしたせいでコッチは責任取らされてくっそ…通報してや…あっ…携帯忘れた。」津島は制服のポケットをパタパタパタ。その瞬間に目の前に現れるジャックナイフ。
「俺は何者だ。手短に答えろ。」その長い刃渡りに視線をくれつつナツネを見上げた津島は、「ヘッ、そんなことも知らねぇのかよ。教えてやってもイイけどタダって訳にゃいかねーだろ?手前ェのせいで俺ぁケーサツクビになって…」こいつ、今置かれている状況をわかっていないなw
熱っ!!
熱湯だと思いたい。その方がいくらかマシだけど、ナツネが持ってたのはヤカンじゃないしな…
地面には赤い点々が滲み、そして、鼻の形をした内側の断面が綺麗に現れていた。
!!!「…あ…無い…俺の…鼻…?」状況を把握した津島が切り取られた鼻に手を伸ばすと、ドンッ!その手はナツネの足に抑えられ、「!」
「普通の人間は切り落すと二度と生えないらしいな。俺は普通の人間の気持ちがわからないんだ。だからためらったりしない。一刻も早く言った方がイイぞ。」輪切りにされた指がバラバラと地面を飾る。
俺の“調査”によるとわかったのは次の通り。
厨二病が言いたい言葉No.1 ただ、ナツネの場合はガチ。
ある施設で開発…品種改良された特殊な人間らしい。最大の特徴は異常なまでの高い再生力。腕一本、脚一本、下半身等 欠損しても中枢神経を破壊しない限り再生し続ける。進撃の巨人!死ぬまで肉を供給し続ける。そのためだけに生まれた。では何故そんな品種が必要なのか?人の肉を大量に必要としている奴らがいるらしい。その需要に応えるべく俺は作られた。そして、ママは俺を生産するための材料だったが、施設を脱走して街に身を潜め俺を産んだ。
画像引用元:https://goo.gl/T8dEgP
感想・考察
ナツネ何者回でした。今までの流れで、彼が「再生能力の高い人種」ということはわかっていたので、アパートの窓からダイブしようが、パトカーに轢かれようが、生きたまま逃げおおせることは予想できましたね。そこまで驚きはしなかったと思います。ただ、今回は予想ではなく、ナツネ自身の口から語られることにより、その能力が明確になりました。中枢神経を傷つけなければ不死身だと言うではありませんか。食料や水を口にしなくても生きていけるのでしょうか。とにかく、施設を探索する(形になってしまっている)伊江達にとっては、相当心強いメンバーです。問題は、母親を実験台にされた過去を持っている彼は、施設の全てを暴いて破滅させることまでを望んでいそうということですね。相当デカい野望に振り回されることになります。何故ナツネだけが“唯一成功”したのかはわかりませんが、これは施設側にとっても、上手い事利用したい貴重な人材です。今までは伊江が一応の主人公って感じでしたが、これは完全にナツネがかっさらってます。熱い!次回はカマキリに喰われた時に戻るのか?それとも回想の続きでナツネが施設に潜入するまでを取り上げるのか…次回21話に続く!
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